坂詰美紗子のラブストーリー「一生分のワンシーン」 第七回

「 恋するパリくん 」

「元気?」ではなく「恋してる?」と聞いてくる男の子がいた。

小さな顔に高身長、爽やかな雰囲気でどことなく三浦春馬似。チャームポイントは笑った時の目尻の皺。だから、想像出来た。学生時代から、とても、おモテになったのだろうなと。

彼は会うと決まって「どう?恋してる?」と軽やかな口調でハートのコンディションを尋ねてきた。

私は彼のことを「恋するパリくん」と呼んでいた。パリの人は挨拶をするみたいに「どう?恋してる?」と聞くのよ。みたいなことをなにかで読んだことがあったから。

残念ながら、今ではパリくんとは疎遠になってしまったけれど、そのセリフが強烈だった為、私の心の中にはすっかり小さな恋するパリくんが住みついていて、時折、軽やかに私の心をノックしては尋ねてくる。

―「どう?恋してる?」―

その度に「まーね♡」と返事が出来たら理想的。だって、恋って素敵だもの。恋をしてる時の多幸感が放つ輝きは超無敵。
だけど、恋なんて簡単に出来るものじゃない。恋はするものではなく、落ちるものだしね。

そこで、ある時、恋をしていなくてもキラキラオーラを放つ方法ってないかな?と考えたてみたら、異性(お友達で良い)と食事に行くことって大切だな、という答えに辿り着いた。

異性との食事ともなれば、多少は気にかけるお洋服やメイク。それに話の聞き方、楽しむだけじゃなくて楽しませてあげられているかな?など、自分が女の子であることを忘れない時間を過ごすことが出来る。

生ビール片手に「あ〜、出会いないわ〜。」と嘆いているよりも、自分が女の子であることを忘れない為のドキドキの時間を日常に取り入れた方がもっとキラキラしていられる、そんな気がした。

そして、私はイメージする。
ドキドキを取り入れた日常を過ごしていく中で、ある日、突然、素敵な恋に巡り会い、
そして、好きな人から「どう?恋してる?」とノックされる。
その問いに「恋ね、してるよ。」と見つめ合えたら、なんだか、ドラマみたいじゃない?

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