
道端に咲く草花の紹介。雑草ファイル06 「ブタナ 」|みち草さんぽ #06
デザイン会社に勤務しつつ、5歳の男の子を育てる一児の母のmaiさん。
写真を撮ることとお散歩が趣味の彼女は、お散歩中に見かける雑草が最近気になるそうです。今回は、たんぽぽによく似た黄色いお花を持つ、ちょっと気になるあの雑草をご紹介いたします。
毎月第3金曜日更新予定です。
11月に入り、肌寒い日が増えてきましたね。
日中はポカポカ陽気でも朝晩はかなり冷え込むので、体調管理には気をつけないと!ですね。
私は、朝夕はいつも保育園の送り迎えで自転車を全速力で走らせているのですが、家から出た時には、厚手の上着を着てきて正解だなーと思っても自転車を漕いでいくうち、すぐに暑くなって汗だく!!厚手の上着を着てきたことを早々に後悔します。
そんなこんなで、着ていく&子供に着せるお洋服に頭を悩ませる毎日を送っています。
最近は、スーッと冷え込んだ朝夕と違って、日中はポカポカ陽気な日が多いので、つい昼間は外へ出掛けたくなります。と言っても、基本的に私のお仕事は、ほとんどパソコンと向き合うデスクワークが中心なので、休憩時間以外での外出はほとんどありません。が、先日珍しく外出のお仕事が入り、電車をいくつか乗り継いで、日中にお出かけすることができました。
平日も休日も、大抵近場でしか行動しない私ですが、今回は少し離れた土地…といっても東京のおとなりの千葉県へ!
ちょうどその日は屋外での撮影立ち会いで、上着が必要ないくらい暖かい陽射しが降り注ぐ中での撮影でした。
足元には芝生が広がり、お天気も快晴!
気持ちの良い気候の中、撮影は無事に終了しました。
撮影中に芝生を歩いていると、時々ひょっこりと顔を見せる、普段はなかなか見かけないヘニョンっと首の長い植物が気になって気になって、お仕事の合間でしたが、せめてお名前だけでも!とスマホで写真を撮らせていただきました。
雑草を調べるアプリで軽く調べたところ、「スコルツォネロイデス オータムネイル」という雑草にはもったいない(?)素敵なお名前が出てきたのですが、後に色々と調べていくと、この植物は「ブタナ」という植物のようでした。最初の素敵な印象から一転、なんだかちょっとかわいそうな気持ちになるお名前でした。
雑草ファイル06 「ブタナ」
キク科 / 多年草 / 花期:6~9月 / 草丈:40〜80cm
一見、たんぽぽにもよく似た黄色く可愛いお花。
でも、たんぽぽとは違って長く伸びすぎた花茎を持ち、不思議なバランスで咲いています。
ふさふさに伸びた芝生の中からヘニョンっと存在感たっぷりに首を出す姿がとっても気になるこのブタナ、一体どんな植物なのか調べてみました。
ブタナは、もともとヨーロッパで生息する雑草のようで、思っていた通りたんぽぽの一種でした。別名「タンポポモドキ」とも呼ばれているのだとか。
30〜60cm程度の花茎が途中で数本に枝分かれして、それぞれの頭に直径3cmほどのたんぽぽのような黄色いお花をつけるのが特徴だそうです。葉っぱは花茎には付いておらず、根元だけにたんぽぽに似た葉っぱがついています。肉厚で両面に毛が多いのも特徴。
この葉っぱは家畜も人も食べられるため、フランス名「Salade de porc」(豚のサラダ)が名前の由来なのだとか。
ヨーロッパや西アジアでは、食卓に欠かせない野菜でもあるらしく、全部分が食用可能であり、その中でも葉と茎が最も利用されているそうです。
成長しすぎた葉は硬くなってしまいますが、若葉はクセが少なく、サラダや茹で野菜、揚げものなどでも食されており、タンポポよりも苦味が少ないことが多いみたいです。
根はタンポポと同様、コーヒーの代替品として炒ってハーブティーとして飲むことができ、重宝されています。
ブタナの花言葉は、「最後の恋」。
何だかステキですね。
今回私が見つけたのは、綺麗な黄色いお花を咲かせたブタナでしたが、ブタナもたんぽぽと同じように花が終わると綿毛に変わるそうです。
私はたんぽぽの綿毛の、少しでも風で吹かれたり、触れられると壊れてしまいそうな、あの儚い姿が大好きで、ついつい見かけると写真に収めたくなってしまいます。
いつでもあのふわふわした姿を眺めていられるようにと、たんぽぽの綿毛の標本を買おうかと悩んでいます。いつも悩むだけ悩んで、まだ手に入れてはいないのですが、、これです!
たんぽぽ
綿毛 標本
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ガラスのキューブに閉じ込められた、ふわっとしたたんぽぽの綿毛。素敵ですよねー。いつか手に入れようと企んでいます。
そして、いつかブタナのふわふわっとした綿毛になった姿にも一度お目にかかりたいです。スーッと伸びた茎の先にちょこんっとふわふわな綿毛がついている姿、きっと可愛いんだろうなー。