道端に咲く草花の紹介。「ツタバウンラン 」|みち草さんぽ #09
デザイン会社に勤務しつつ、5歳の男の子を育てる一児の母のmaiさん。
写真を撮ることとお散歩が趣味の彼女の日常と、身近な植物のご紹介をいたします。今回は保育園休園に伴い、お子さんのいる環境下でのテレワーク中の様子とともに、その間出会ったかわいらしいお花のご紹介です。
毎月第3金曜日更新予定です。
まだまだ寒い2月。雪予報の日もあったりして、まだまだ冬なんだなと実感します。
それでも日によっては日差しの温もりを感じられて、日中はマフラーをぐるぐる巻きにしなくても過ごせるような日も増えてきたように感じます。少しずつでも着実に春は近づいてきているんですね。
春の訪れを感じるポカポカな日には、外へ出たくてソワソワ。
暖かい日限定ですが、ちょっとしたお散歩を楽しみに日々を過ごしています。
そんな穏やかな日々の中、つい先日我が家に事件が起こりました。
それは、新型コロナウィルスに伴う保育園休園のお知らせ!
このご時世、お子さんのいる方にとってはわりと身近な存在になってしまった休園・休校などのお知らせ。ついに我が家にもやってきました。
休園期間はおよそ10日ほど。
元気すぎる5歳の息子と一緒に過ごすテレワークでのお仕事時間はなんとも大変でした!!
両親ともにお仕事の時間は、基本的に静かに過ごしてもらい、家の中で自主的に遊んでいてもらったのですが、気づけばゲームや映画鑑賞ばかり。仕方ないとは思いつつも、なんだか不憫に思う日々でした。
子供も子供なりに”お仕事の邪魔をしちゃいけない” “静かに過ごそう”ときっと努力をしてくれていたと思うのですが、それでもやっぱりかまって欲しくて、しょっちゅう話しかけてきたり、「遊ぼう!」とねだってみたり、しまいにはボールを投げつけてきたり…。
遊んであげたい気持ちはありつつも、やっぱりそうはいかず、お互いに色々な思いをフツフツと溜めていって、ストレスの多い時間だったように感じます。(世の働くパパママはどうやってこの休園期間を乗り越えているのでしょうか。いろいろお話を伺いたいです。)
そんな私たちにとって、リフレッシュできる唯一の時間は、お昼休憩中のお散歩タイム!
暖かい日差しの中、手をつなぎながら近所をお散歩する時間が、パソコン作業ばかりしている私にとっても、液晶画面ばかりみている息子にとっても、ちょうど良い気分転換になっていたように思います。
最近新居へ越してきたばかりなので、知らない土地を歩くだけでも新しいワクワクする発見がたくさん!
ステキなお店を発見したり、遊ぶのにちょうど良さそうなスペースを発見したり…そんな中、可愛らしい植物を発見しました。
日当たり抜群でポカポカと暖かそうな角地に、細く長〜い茎が地面を這い尽くしてワサワサたくさんの葉っぱと可愛らしい薄い青紫色の小さなお花をつけている植物です。
みち草ファイル09 「ツタバウンラン」
オオバコ科 / 多年草 / 花期:5~11月 / 草丈:つる性
今まで住んでいた場所の近所では出会うことがなかった、もしくは気付くことの出来なかった、私にとっては目新しいこちらの植物。
かわいらしい小さなお花と、赤紫っぽい珍しい色味の細く長い茎が特徴的なこのツタバウンランは、もともとヨーロッパ原産の帰化植物でした。大正時代に鑑賞目的で輸入されて以降は、ロックガーデン(大きめの岩や石、荒い砂利などを配置した隙間に植栽する庭)や、グランドカバー(地面を覆う植物)用の植物として、大変人気になりました。繁殖力が高く、今では観賞用としてももちろん、野生化しているものも多いのだとか。
ツタの葉に似ている可愛らしい葉っぱと、海岸の砂地に生えているウンランのお花に似ていることから、その名が付いたそうです。茎が地面を這うように伸びていて、壁に張り付いている姿も特徴的。
花言葉は、「儚い夢」
小さくて儚げなお花と、活発に成長する茎の様子が、遠すぎて手が届かない夢のような植物のため、このような花言葉がついたそうです。
ツタバウンランは、葉と茎にポリフェノールを含み、肝機能・血糖値の改善に効果があり、美容や睡眠にも良いそうで、海外では民間薬としても利用されているのだとか。
本来は春から夏ごろの暖かい季節にお花を咲かせるらしいのですが、冬場でも日差しが降り注ぐ暖かい場所では見つけることができるそうなので、皆さんもぜひお散歩しながら見つけ出してみてください。
春の訪れを感じつつ、春本番を迎えるのが待ち遠しい。
そんな今だからこそ見つけられる小さな植物たちをどんどん見つけ出したいなと思います。