ルスカスについて | 花と植物とイロドリLife #17
ボタニカルブランド「hakumokuren」主宰のmiwaさん。Museum of plants -植物の美術館-をコンセプトに、アクセサリーやフラワーアレンジメントなどのデザイン、製作を手がけています。ITFA公認フラワーアレンジメントベーシック取得。趣味は愛犬との日々。日常をちょっとだけ特別なものに彩る植物のある暮らしをテーマに綴っていただきます。今回は、「ルスカス」について。
毎月第3月曜日更新予定です。
みなさんこんにちは。
hakumokurenのmiwaです。
気がつけば2022年もあとわずかですね。皆さんはどんな年末をお過ごしでしょうか?
私はというと、例年とあまり変化のない12月です。
プライベートでは、年賀状の準備や普段はしない場所のお掃除に年末年始のレジャーの計画を立ててみたり、また仕事では区切りの月になるので書類の整理をしたりと、今年もいろんなことがあったなぁと振り返りながら足早に過ぎていきます。
近年はコロナウイルス流行や戦争、円安など不穏なニュースを見聞きし不安な気持ちが過ぎることもありましたが、この時期のメディアは年の瀬ならではのホットな話題やテーマが多く、またクリスマスやお正月の装飾でキラキラと輝く街の活気にも心が躍ります。
さて、そんな2022年最後の連載は、こちらのルスカスについて綴ろうと思います。
ルスカスはユリ科で常緑の耐寒性植物。よく流通しているのは葉が丸いマルバルスカスと笹のような葉のイタリアンルスカスなのだそう。
ちなみに写真は先日、街の生花店で見つけたマルバルスカスです。
ブーケのグリーンとして使用されていることが多く、名前でピンとこなくても実物を見ると、あぁ!この植物ね。と腑に落ちる方も多いと思います。
ルスカスは丈夫で日持ちが良い植物です。
以前通っていたフラワーアレンジメントのスクールでは、1週間ごとのカリキュラムの中で同じ花材を使い回して学んでいました。どんなにお手入れしてもだいたいの花材は週末には傷んでいましたが、このルスカスは通常のお手入れだけでも新鮮な状態を保っており、その後も長らく鑑賞することができました。
さて、丈夫さは理解できましたが、この通り特徴のないシンプルな風貌のルスカスですが、圧倒的な特徴が一つあります。
それは花の不思議な咲かせ方です。
葉っぱの中心にポコっと突起があるのがわかりますか?
実は葉と呼んでいるこの部分は正式には葉状枝と呼ばれ、もともと茎だった部分で、なんとその突起から小さな花が咲くのだそうです。基本的に流通前に花は詰まれてしまうらしく、咲いているものはなかなかお目にかかれないそうですが、このまま水差ししておけば花が咲くかも…?とルスカスを眺める私です。
というわけで実際の花をご覧いただけないのが残念ですが、とてもユニークな形状なのでお時間あればぜひインターネットで検索してみてくださいね。
ルスカスの花言葉は「陽気」
まさに、こんなところからお花を咲かせていたら、「なぜここから?どうしたの!?」とクスッと笑えて陽気な気分になりそうですね。
ルスカスは主催しているボタニカルブランドhakumokurenのアクセサリーでも使用しています。
ゴールド色に染色されたルスカスのドライフラワーに、樹脂を手作業で何層にも重ねて仕上げており、潔く縦に伸びるシャープな葉脈と添えられた淡水パールが上品なデザインです。
ゴールドリーフの首飾り
ルスカス
ゴールドリーフの耳飾り
ルスカス
2023年が皆様にとって、ルスカスのように丈夫で陽気な1年になりますように。そして今年も連載をご覧いただき、誠にありがとうございました。
来年も植物のある暮らしをお伝えして、日々を彩るお手伝いができたら幸いです。
〈hakumokuren 出展情報〉
2023年 2/15(水)〜19(日)エキュート上野
〈hakumokuren 常設店舗情報〉
暮らしと雑貨と集いの場Perch
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