世間はフレグランスオイルの香りの方が人気という現実・毛嫌いしないで色んな香りを嗅いでみよう|アロマ的特異点 #14
深掘りすると色々な世界に通じているアロマ。
そんなアロマの魅力を、アロマセラピスト・ガーデンセラピーコーディネーターの「うのか」さんに教えていただきます。第14回目はうのかさんのこれまでに感じた、香りとのふれあい方について。
毎月第3月曜日更新。
こんにちは!アロマセラピストのうのかです。
数ヶ月に一度やってくる、作業台の散らかり具合。
今回は、工作用のフレグランスオイル*を使い、カップケーキの香り、バニラの香り、チョコレートの香りなどを使った雑貨を毎日夜なべして作成をします。
もちろん、ネイルオイルやスプレーやトリートメントは正規のエッセンシャルオイル*です。
*フレグランスオイル=人工香料のこと。キャンドルづくりなどのアロマクラフトにご活用いただけます。
*エッセンシャルオイル=自然植物の花や葉、木部、果皮、樹皮、根、種子などの部分に存在する天然の液体のこと。
参考>https://aromacure.net/blog/?p=980
工作用だとフレグランスオイルを使用しますが、「これ、メロンの香りがする」とか、「私いちごの香りでリボンを作りたい」とか、そういうお声の方が多いのです。
もちろん、最初はとても抵抗がありましたので、お教室では「王道の香り」をやり続けたところ、「うのかさん、王道の香りだといつもバグってる感強い」という指摘をいただき(私自身は楽しんでいる)、確かに言われてみれば…と思い、今年から少しだけ本来の自分自身のやや癖強めの路線をたまに導入してみようと思ったのです。
また、ファミリー向けのイベントで「アロマ」をメインに扱うことの難しさ、「香り」をメインに扱うことの難しさを思い知らされ、1年が経ちました。
一番最初に出たイベントでは、エッセンシャルオイルが入っている箱とボトル容器、精製水、キャリアオイル(エッセンシャルオイルを希釈するときにベースとなる植物油)だけを持って行くという「アロマセラピストとしては当たり前のこと」で惨敗をし、6時間ほど恥をかくという経験をしました。
“香りというものは暮らしの中に全く身近でもなんでもない、もしかしたら非日常を体験できるアイテムだと思ってくれていないのかもしれない。”
ということに気がついたのです。
なので私は、1年前の大失敗があって本当に良かったと思っています。
フレングランスオイルは使い勝手が良く、最近流行りのキャンドルは香りを入れる温度まで下がってエッセンシャルオイルを入れたとしても香りが飛んでしまうので売り物にはなりません。
ですが、キャンドル用のフレグランスオイルを使えばしっかり香りがつきます。
「アロマテラピー」の視点からみるとフレグランスオイルは「偽和*」と呼ばれており、敬遠されているものです。
偽和なのは事実なのでそれでいいのです。むしろ偽和を使用した方が偽和ではないエッセンシャルオイルの説明ができるようになります。
つまり、偽和の香りはエッセンシャルオイルを知ってもらうための導線となっているのです。
*偽和:本物でないものを本物のように偽って販売すること。
※これは偽和に見えて何十種類ものハーブとオイルを混ぜて明記されているものに近い香りにしたものですが、日本の基準ではないので、日本で行うアロマテラピーとしての導入は勧めていません。
一昔前は「明らかにアルコールが入っているものをエッセンシャルオイルとして販売している」ということが多かったのですが、時代は新しくなり、「あの頃」のままで止まってしまうと色んな香りを知るチャンスを失います。
「現代の偽和アロマ」に触れてみることで、もしかしたら今を生きる人が求めていることが分かるかもしれません。
今月はキッズ達がどの偽和アロマの香りを好んで選ぶのか、とても楽しみです!
お知らせ
3月の予定
アロマ工作ワークショップ
日時:3月25日(土) 10:00〜16:00
場所: 池上会館(東京都大田区池上1丁目32-8)
講師:うのか /アロマセラピスト・コンテンツライター
カオリ乃アロマ教室 | アロマテラピーとアーユルヴェーダ・アロマトリートメント体験
日時:3月26日(土) 12:45〜16:15
場所: KOCA(東京都大田区大森西6丁目17-17)
講師:うのか /アロマセラピスト・コンテンツライター
3月26日のアロマ教室は残席わずかとなっております。
カオリ乃の活動にご興味ある方はInstagramをチェックしてくださいね。