道端に咲く草花の紹介。「ハナニラ」|みち草さんぽ #11
デザイン会社に勤務しつつ、5歳の男の子を育てる一児の母のmaiさん。
写真を撮ることとお散歩が趣味の彼女の日常とともに、身近な植物のご紹介をいたします。今回は、桜舞い散る季節に出会った、お星さまのような可愛らしいお花のご紹介です。
毎月第3金曜日更新予定です。
桜の見頃が過ぎ去って、急に初夏のような季節がやってきた!
と思えば、急に冬のような寒さが戻ってきたり…まだまだ不安定な気候が続きそうなので、体調を崩さないように気をつけないとですね!
みなさん、今年の桜は楽しめましたか?
私は満開の時も、ヒラヒラと散っている時も、充分に満喫出来ました!!
ぷらっと近所の桜を楽しんでいたせいか、あらたまって一眼レフカメラを持ち歩かなかったので、きちんと写真として残せなかったことだけが心残りでしたが、しっかりと目に焼き付けることが出来ました。
満開の桜はとてもきれいで魅力的ですが、個人的にはヒラヒラと舞い散っている頃の桜が大好き。
青空の中をヒラヒラと雪のように舞っている姿を見るのが、私にとって特別な時間のように感じます。
天気の良い暖かい日限定ですが、ヒラヒラと舞い散る桜の姿を見るために、お弁当を持って公園へ出かけることが増えました。
特に平日、お仕事のお昼休憩時間は、リフレッシュするのに最適なので、少し離れた自然の多い公園までお散歩がてら出かけています。他の季節でもよくその公園は利用しているのですが、桜の季節はさらに気持ちの良い時間が過ごせるので、なんだかちょっぴり特別です。
上を見上げると青空の中を雪のようにふわりふわりと舞い散る桜たち、下を見ると地面に積もっていく桜の花びらたち。
どちらを見ても本当にキレイで、自然と癒されているように感じます。
のんびりとした気持ちで、足元を眺めている時、ステキなお花に出会いました。
お星さまの形のような白くて薄ら縁が紫がかったかわいらしいお花。「ハナニラ」です。
みち草ファイル11 「ハナニラ」
ヒガンバナ科 / 多年草 / 花期:3〜4月 / 草丈10〜20cm
ハナニラは、南アメリカ原産の帰化植物。明治時代に観賞用として日本に入ってきました。
繁殖力がとても高いため、あちらこちらで野生化されるようになり、今では道端のちょっとしたところでもよく見かけることができるようになりました。
もちろん、可愛らしい見た目や育てやすさも魅力的なので、観賞用としての人気は現在でも高いそうです。土質を選ばず、乾燥にも強いので、鉢やプランター、ロックガーデンにも適しているお花なのだとか。
地下に鱗茎と呼ばれる球根状のものがあり、これが分球して増えていくそうで、あっという間に色んなのところに広がっていくそうです。
ハナニラの葉っぱは、その名の通りニラの葉を短くしたような感じで、同じ独特なニラの香りもします。ただ、見た目と香りだけで判断して誤って食べたりしないように気をつけてください!
ハナニラ属の葉はネギ属のニラとは違い、食用にはなりません。さらに毒性もあるので、食べると激しくお腹をくだしてしまうことがあります。特に、弱っている時や高齢の方、小さな子供には症状が強く出るかもしれないので、万が一食べてしまった場合は病院で診てもらうようにしてください。命に関わるほどではないそうですが、しばらくお腹の不調が続いてしまうそうです。お散歩中の愛犬たちも誤って口にしないように注意してみてあげてくださいね。
ハナニラの花言葉は、「悲しい別れ」「耐える愛」などと、なんだか切ない言葉ばかりです。
とてもきれいなお花のハナニラ ですが、うっすらと少し青みがかったような紫がかったような淡い色味が、なんだか憂いを帯びたような儚げな印象に見えることからそのような花言葉が付いたと言われています。
ちょうど桜の季節にたくさんの姿を見せてくれるハナニラ。
明るく華やかな印象のピンク色の桜の花の中で、うっすらと儚げな印象のきれいなお花の対比がなんともきれいで印象的でした。これから暖かくなると、きっとたくさんの色とりどりなお花たちに出会えるので、とても楽しみです。