道端に咲く草花の紹介。「ドクダミ」|みち草さんぽ #13
デザイン会社に勤務しつつ、6歳の息子さんを子育て中のmaiさん。
写真を撮ることとお散歩が趣味の彼女の日常とともに、身近な植物のご紹介をいたします。今回は梅雨時期になると目にする機会の多いドクダミについて。
毎月第3金曜日更新予定です。
シトシトと雨が続く季節がやってきました。今年の梅雨入りは例年よりも少し早かったみたいですね。梅雨の季節って、なんだか不思議と身体に不調が現れやすい気がします。なぜだろう?と気になって調べてみたところ、梅雨時期の体調不良は「湿度」が関係していることが分かりました。
身体の中に「湿」が溜まってしまうと、むくみやすくなったり、頭や身体が重たく感じたり、頭痛やめまい、疲れやすさやだるさなど、疲労も溜まりやすくなってしまうそうですよ。最近私も身体がおもだるーく感じる日が増えてきたので、せっせとストレッチに励む日々。今年は漢方にも手を出してみようかなと考え中です。
梅雨時期の身体の不調や沈みがちな気持ちとは、うまく付き合っていきたいなーと思いつつも、やっぱりちょっと憂鬱に感じてしまいます。でも、そんな梅雨時期だからこその楽しみ方を取り入れて、少しでも楽しく快適に過ごしていければと思っています。
ところで、雨の日の休日は、みなさんどのように過ごしていますか?我が家はたいていおうちのプライムビデオで映画鑑賞をして過ごしています。
少し前までは、息子好みのアニメばかり見ていたのですが、最近では子供も一緒に楽しめる大人の見たい映画もラインナップに入れてみることにしました。以前までは子供の趣味中心でしたが、少しずつ大人の趣味も取り入れることによって、大人も子供も満足できるちょうど良いバランスで鑑賞できるようになりました。映画を観ながら、ダラダラとおやつを食べたりのんびりと鑑賞するのが、私も息子も至福の時間になっています。
だからといって、ダラダラと過ごしてばかりだと、なんだか身体がなまってしまうし、せっかくだから雨の中のお散歩も楽しみたい!と、どんな時でもお散歩を求める母親(私)は、雨の中わざわざ出かけるのを拒む息子を「なんかお菓子買ってあげるから。」とモノで釣って連れ出し、母子で長靴を履き、お散歩へと出かけます。
梅雨の季節のお散歩は、雨に濡れた景色がステキで、特にしっとりとした紫陽花は見ているだけで癒されます。紫陽花って、晴れた日よりも雨の日の方が何だかきれいに感じるのは私だけではないはず。
雨粒がのった紫陽花の花の独特な色味が何とも素敵で、ついつい色々な紫陽花を見るために遠回りをしてしまいます。そんな紫陽花に見惚れつつも、足元に咲くこちらの雑草も瑞々しい雨が似合う素敵な植物も気になります。
みち草ファイル13 「ドクダミ」
ドクダミ科 / 多年草 / 花期:5〜7月 / 草丈 20〜50cm
白くて可愛らしいお花と深みのある色の葉っぱが印象的で、雨の中でもパッとあたりを照らしてくれるような存在のドクダミ。大抵の人は見ればすぐに名前が出てくる植物の一つではないでしょうか?
つい最近、息子も保育園で覚えてきたようで「これ、ドクダミって言うんだよ!」「ドクダミってね、臭いんだよ!」と
ドクダミに関する本人の知っている全ての情報を絞り出しながら教えてくれました。笑。
「すごいねー!よくお花の名前覚えたねー!何で分かるのー?」と言うと、誇らしげに他のお花の名前も私に教えてくれようとするのですが、ドクダミしかわからない様子。つつじのお花もチューリップと呼んでしまうくらい、お花への関心はそこまで高くないそんな息子でも、ドクダミはきっと覚えやすい植物なんだろうなと感じます。
ドクダミというその名前からひょっとして「毒」があるのでは?と思う方もいるかもしれませんが、毒はありません。
むしろその逆で、あらゆる毒を抑える薬草となることからその名がついたそうです。
昔から薬草として利用され、多くの薬効を持つことから、「十薬」の名で親しまれてきました。
葉っぱは独特な香りを持っているため、匂いがきつく感じますが、茎や葉を刈り取って干したものを煎じて、ドクダミ茶として呑まれているのも有名です。ベトナムでは、魚料理に欠かせない薬味にもなっており、野菜としても食されているのだとか。
お茶として飲んだり、お野菜として食したりする以外にも、虫刺されの薬や化粧水、入浴剤や石鹸など幅広く活用され、本当に万能な植物とされています。
そんなドクダミの花言葉は、「白い追憶」「野生」。
「白い追憶」は、転んだときにドクダミの葉を揉んで傷口に当ててもらったという、母親との思い出を懐かしむことにちなんで付けられており、「野生」に関しては、ドクダミの生命力の強さを表しているそうです。まさにどちらもぴったりな花言葉でした。
ドクダミの可愛らしい白いお花は、初夏から夏にかけて咲き誇り、野山や空き地、住宅街や道端など、いたる所に自生しているので、今の時期ちょうど目にする機会が多く感じるかと思います。半日陰や日陰を好むので、梅雨の季節にぴったり。シトシトと降り続く雨の道、ふとした場所で見つけることができるので、ぜひ注目してみてください。