
涼を彩る浮き草と水草 | 花と植物とイロドリLife #12
ボタニカルブランド「hakumokuren」主宰のmiwaさん。Museum of plants -植物の美術館-をコンセプトに、アクセサリーやフラワーアレンジメントなどのデザイン、製作を手がけています。ITFA公認フラワーアレンジメントベーシック取得。趣味は愛犬との日々。日常をちょっとだけ特別なものに彩る植物のある暮らしをテーマに綴っていただきます。今回は、暑い夏を涼しく感じさせてくれるような浮き草と水草のご紹介です。
毎月第3月曜日更新予定です。
みなさんこんにちは。hakumokurenのmiwaです。
例年に比べ、一段と暑い夏がやってきましたね。まだまだ続くと思っていた梅雨も一瞬で明けて、記録的な暑さの毎日。洗濯物が一瞬で乾くのはとっても嬉しいのですが、この暑さ、熱中症や夏バテが心配ですね。
我が家では、自分の事はもちろんですが、一緒に暮らす生き物たちの暑さ対策にも余念がありません。温暖な季節になると観葉植物たちをベランダに出していることが多いのですが、暑すぎる日は葉が焼けたり、根が蒸れて枯れることもあるので室内に移動したり。また愛犬メルくんも暑さが苦手なため温度管理に水分補給を積極的に取り入れたりと工夫が必要です。
そして、暑さが続くと視覚的に涼しいものに癒しを求める私。
ある日ホームセンターで探し物をしながらぶらぶら歩いていると、ペットコーナーにとっても涼しげな植物が。それはメダカの水槽の水面にプカプカと浮かんでいる浮き草と、ゆらゆらと水中に佇んでいる半透明で鮮やかなグリーン色の水草たち。
見ているだけでとても涼しげで虜になってしまった私。初心者向きのものを栽培してみることにしました。この度我が家にお迎えしたのが、こちらの植物たち。観葉植物には大体の知識はある私ですがこの手の植物は初心者。ベーシックで育てやすいものを選んでみました。

「サンショウモ」
山椒に似た葉の形状のため、この名前がついたそうです。そして調べてびっくり!実はこちら、以前の回でも紹介したシダ植物の仲間で、胞子で繁殖するのだとか。今回育てた中で植物の中で一番のお気に入りだったので、改めて自身のシダ好きを実感しました。

「フィラサンス」
こちらは南米原産の浮き草で、写真では緑色の葉ですが、日当たりのある暖かい気温のもとで育てると葉が美しい赤色に染まり、水槽のアクセントになることから人気の高い浮き草です。

「アマゾンフロッグピット」
葉自体がぷっくりと厚みがあってとっても愛らしい植物。アメリカの熱帯地域などの広域にわたって分布している植物で、浮き草の中ではとてもポピュラー。多少の日光とある程度の水温があれば育つため初心者のもオススメの水草ですが、その分育ちすぎるのが難点なのだとか。

「アナカリス」
この植物、多くの方が目にしたことがあるのではないでしょうか。私は小学生の頃、教室の片隅にあった金魚の水槽にこの水草が一緒に入っていたのですが、酸素の泡ぶくとともに揺れる姿が印象的で懐かしくなりました。別名はオオカナダモと呼ばれていてもともと南米が原産ですが、真冬の低温そして日当たりの良くない場合でも生育し、環境が変わると新しい芽や根をだして対応するというなんともたくましい植物のため、いまは世界各地で見られるそうです。
さて、そのまま水槽に入れて鑑賞するのも良いのですが、自宅にあった花器や食器を使って夏らしく涼しげに活けてみました。透明なガラスに透けるみずみずしいグリーン、とっても清涼感があります。

次は私の地元島根県の出西窯の食器とお猪口。
なかなか使用する機会がなく食器棚に眠っていた陶器たちでしたが、器の深い青色と浮き草や水草の緑色が清々しく、日本の涼夏を思い浮かべる雰囲気になりました。

今回使用した浮き草はメダカの飼育に適した屋外向きのものが多く、長時間室内で栽培するのは難しい種類なのですが、たまにお気に入りの器に移し替えて、涼しいお部屋で葉の姿形や水と戯れる姿を鑑賞するのは私のちょっとした楽しみになっています。
ちなみに水草や浮き草は、なんと!ネットショップでも買うことができます。暑い日々が続きますが、涼やかな浮き草や水草で癒しを見つけてみてはいかがでしょうか。
無農薬
浮き草セット
おまかせ3種
〈hakumokuren 出展情報〉
7月18日(月)〜 7月24日(日) タピエスタイル丸の内店